2024/11/30 00:36 |
[PR] |
2011/12/07 05:40 |
プロバイオティクスの種類を1か月ごとに変えていますが、2週間ぐらいのほうが良いのでしょうか?また、プロバイオティクスは1日何個飲ませるのが適当ですか? |
「プロバイオティクスは一度腸内で定着してしまえば、それ以上与えても、それ以上の効果は期待できない。だから1種類を続けて摂るより、定期的に種類を変えたほうが効果的」と以前の記事に書きました。それは学会で研究者がそう話しているのを聞いただけでなく、私より2年ほど先にバイオメディカル治療を始めた先輩ママさんからも直接そう聞いて知りました。
しかし、実はプロバイオティクスの会社が推薦していることは違います。例えば、Kirkmanのプロバイオティクスに関する説明を読むと、「プロバイオティクスが腸内に定住し、不要な物質(微生物)を体外へ押し出すまでには時間がかかるので、約2ヶ月続けて摂らないと効果は見えない」と書いてあります。またCulturelleの場合は、「ラクトバチルスGGが腸管に定住するのは摂ってから48時間以内。摂るのを止めると1週間以内に効果が消えていく」のだそうです。つまり、どちらも効果を保ち続けるためには長期にわたって毎日飲み続けなければならないと言っています。
しかし本当にそうなのでしょうか?
私も最初はプロバイオティクスは長年にわたって摂り続けなければならないと信じていました。でもある日、わが子の自閉症の診断をなくすことに成功した先輩ママさんが「ウチの子はもう摂ってないわよ。もう必要ないの」と言ったので驚きました。実際しょんしょんも、1年以上かけて3~4種類のプロバイオティクスサプリを一定期間あけながら交互に毎日摂っていたら、便の状態がとても良くなり、自閉症的な行動も激減しました。今ではたまにしか摂らなくても快便が続くようなっています。
とはいえ、私達のような例は実際は少ないのかもしれません。腸に問題が多い他のお子さんは、長年にわたって取り続けないと改善しないのかもしれません。結局、必要量や摂り方は子供によって違い、「こうすれば良い」という決まったマニュアルはないのだと私は思います。子供にとって何が一番効くかは、やはり親が試行錯誤して見つけ出すしかありません。
前置きが長くなってしまいましたが、ここからが質問への回答です。
プロバイオティクスの種類を変える期間は1ヶ月が良いか、2週間が良いか?上記のように、それはお子さんのプロバイオティクスへの反応(便の質、量、回数など)によって親が見極める必要があります。1ヶ月 or 2週間にこだわる必要はありまません。3週間や2ヶ月おきでもいいのです。まずはプロバイオティクスの種類と期間をいろいろ試してみる必要があります。数ヶ月にわたる作業になるかもしれませんが、最終的にその子が毎日快便になる方法を見つけてあげてください。快便のためにはプロバイオティクスだけでなく、プレバイオティクス効果のある食品やサプリの摂取も大切です。
1日に摂るプロバイオティクスの数や量についても上記同様、やはり親が実際に毎日子供の便を見て必要量を見極める必要があります。例えば、プロバイオティクスの数を1日1カプセルから2カプセルに変えたら便の回数が多くなり、3回トイレへ行くことになったとします。便が出るというのは一種のデトックス作用で良いことですから、下痢でなければ1日3回でも全く問題ないと思います。しかし1日1回しっかりとしたバナナの便がたくさん出るのでもいいわけです。こういう場合は1日1カプセルに戻してみて、便だけでなく行動の様子も見た上で、その後の使用量を決めると良いと思います。また、1日1カプセル飲んでいても便秘や下痢が続く場合は、2カプセルにして様子を見てください。とにかく目標はバナナのうんちが毎日かかさずしっかり出ることです。
ちょっと話がずれますが、我が家はしょんしょんがバイオメディカルを始めたと同時に、上の子にもマルチビタミン・ミネラル、オメガ3、プロバイオティクスなどのサプリを飲ませるようになりました。これらのサプリは自閉症児のためだけではありません。特に問題のない子にも良い効果をもたらし、体を健康にするだけでなく、学力も向上させます。(アメリカではドクターの診察室に、サプリを摂っている子と摂っていない子ではどれほど学力が違うかを示したデータが張ってあるほど、サプリの必要性が強調されています。)つまり、我が家では毎食二人分のサプリを用意するわけですが、あげる量に融通が利くので助かることがあります。例えば、冷蔵保存が必要で菌が壊れやすいプロバイオティクスは一度カプセルを開けてしまうと一度に全部使ってしまわないといけないと思うのですが、しょんしょんに1日合計で1カプセルを朝食と夕食の2回に分けてあげたいとき、カプセルの中身を半分ずつしょんしょんとお兄ちゃんに分けることで解決できます。そうすればカプセルの中身を半分だけ出して、残りを無駄にするというようなことがありません。(もちろん、親の私が残りを飲んでも良いのですが。)液体のサプリをドポっと入れすぎたときも、余計な分はお兄ちゃんに飲んでもらっています。しょんしょんと同様、お兄ちゃんもちょっとやそっとじゃ風邪を引かないぐらい健康になりました。
PR
2011/12/06 07:17 |
Culturelleにはfor kidsの種類がありますが、普通のと違うのですか? |
Culturelleはプロバイオティクスのサプリで、4種類あります。製造会社の説明を元に、それぞれの違い、そして自閉症治療にどれが適しているかを考えてみたいと思います。
●Dairy Free Health and Wellness
*100億のラクトバチルスGG
*グルテンなし、カゼイン(乳製品)なし
*イヌリンというプレバイオティクスが含まれ、ラクトバチルスGGの肥料となって増殖を助ける。
●Culturelle for Kids
*10億のラクトバチルスGG
*グルテンなし、カゼイン(乳製品)なし
*100ポンド(約45kg)以下の子供用
●Natsural Health and Wellness
*100億のラクトバチルスGG
*グルテンなし、カゼイン(乳製品)入り
*成人と13歳以上の子供用
●Digestive Health
*100億のラクトバチルスGG
*グルテンなし、カゼイン(乳製品)なし
*腸の状態が悪いとき用(下痢や腸の不快感など)
*イヌリン入り
自閉症児のためにはどれを選ぶべきか?
GFCFをやっている場合はもちろんとグルテンとカゼイン(乳製品)が入っていないものを選ばなくてはなりません。GFCFをやっていなくても、自閉症児はグルテンとカゼインに弱い場合が多いですから、グルテン・カゼインが入っていない種類のCulturelleををお薦めします。つまり、カゼインの入っているNatsural Health and Wellness は×。
次に子供用に作られたfor Kidsが自閉症児に良いかどうかですが、for KidsはラクトバチルスGGが他のCulturelle製品の10分の1の10億しか保障されていませんから、あまりお薦めできないと思います。自閉症児は腸の状態が非常に悪いことが多いとこれまでの研究で判っていますから、一般的な子供用に量を控えた製品では足りないのではないかと想像します。ラクトバチルスGGが100億入っているfor Kids以外の製品の説明書を読むと、使用量は大人にも子供(幼児を含む)にも同じ量の1カプセルと書いてあります。つまり子供が100億摂っても問題はないということです。またCulturelleは安全性がとても高く、副作用も全くと言っていいほどないそうですから摂り過ぎの心配もありません。(摂取開始後ごく稀におなら、膨張感などの副作用が出る場合があるそうですが、腸はすぐに順応して、これらの症状はなくなるそうです。)
for KidsはラクトバチルスGGの数が他の製品の10分の1しか入っていないにも関わらず、値段は他の製品と同じ、もしくはもっと高いというのも気に入りません。冷たい食べ物や飲み物に混ぜやすいような工夫がしてるのかもしれませんが、他の製品もカプセルを開けて粉を混ぜたりふりかけたりすることはできますので、特にfor Kidsを選ぶ意味はないように思えます。(私自身は使ったことがないので断定できませんが・・・。)
上記をふまえて考えると、自閉症児に最適な製品はDairy Free Health and Wellnessということになると思います。これはもともとアレルギーやセリアック病を持っている人用に作られたグルテンフリー・カゼイン(乳製品)フリーの製品ですし、ラクトバチルスGGの数も10億、プレバイオティックの効果のあるイヌリンもはいっていますから、バイオメディカル治療をやっている自閉症児にはピッタリの製品です。
Culturelle Digestive Healthも、Dairy Free Health and Wellnessと同様グルテンフリー・カゼイン(乳製品)フリーで、ラクトバチルスGGの数も10億、そしてるイヌリンも入っています。この二つの製品の違いといえば、イヌリンの量(Digestive Healthが245mg、Dairy Free Healthが200mg)と、カプセルの種類(Dairy Free Healthはベジカプセル)だけのようです。しかしCulturelleのウェブサイトにはDigestive Healthは下痢や不快感など腸の状態が悪いとき用だと書いてありますから、とりあえずそのように使うべきなのでしょう。
***********************************************
ご参考までに、Culturelleの説明書に書いてあることをここにも記しておきます。
Culturelleは世界中で一番多く臨床研究がなされたラクトバチルスGGという種類のプロバイオティックが入っており、400以上の臨床研究で安全性と効果が証明されたそうです。ラクトバチルスGGは他のプロバイオティクスに比べ胃酸や胆汁に強く、腸管まで達する可能性が高いとのこと。そして腸管の表面にくっついて仕事をし、悪いバクテリアを寄せ付けないようにするというユニークな性質があるそうです。
Culturelleは製造時に300億の生きたバクテリアが1カプセルに入れてあり、飲用時には100億のバクテリアが存在することを保証しています。他のプロバイオティクス製品は製造時のバクテリアの数は記載してありますが、実際に飲用するときにどれぐらい生き残っているかまでは記載していません。
Culturelleを摂ると、48時間以内にラクトバチルスGGが腸管にバリアーを張って定住し始めるそうです。つまりCulturelleの効果は摂り始めて2日以上経たないと表れないということのようです。
Culturelleを摂るのを止めると、1週間以内に腸管のラクトバチルスGGのバリアーが消えていくそうです。Culturelleの効果を保ち続けるためには、毎日摂り続けていく必要があります。
Culturelleを飲むのに最適な時間というのはないそうです。食事と一緒でも、空腹時でも、いつ飲んでも効果は変わらないとのこと。先日の記事にプロバイオティクス摂取法について色々と書きましたが、胃酸や胆汁に強いCulturelleだけは細かいことを気にせず、とにかく一日1カプセルを毎日飲んでいれば良いようです。
Culturelleは副作用がほとんどなく、医薬品と一緒に摂っても大丈夫とのこと。
1カプセルごとに特殊な方法で包装してあるので冷蔵保存の必要なし。でも暖かい場所に長時間置くのは避けたほうが良いです。
注意しなくてはならないのは、暖かい飲み物や食べ物に混ぜてはいけないということ。せっかくのラクトバチルスGGが死んでしまうようです。
***********************************************
個人的に、Culturelleは自閉症児にはとても適したプロバイオティックだと思っています。冷蔵保存の必要がないから持ち運びにも便利。味がないので何にでも混ぜやすい。我が家は先輩ママさん達から薦められて以来、家にCulturelleを欠かしたことはありません。今ではしょんしょんの便の状態はいつも良いので、毎日続けては飲んでいませんが、ちょっとでも悪い変化がみられたときはすぐにあげるようにしています。
2011/11/12 15:18 |
プロバイオティクスは食事と一緒に取るのが効果的だそうですが、消化酵素とは別にとるべきとの事。どれくらいの時間をあければ両方の効果をえられるのでしょうか? |
これは難しい質問で、私自身も悩むところです。先月のARI学会では「プロバイオティクスは食事と一緒に摂るのが効果的だ」とDana Laakeさんや他のドクターが言っていたのを聞いたので、それを記事に書きました。それ以前の記事には「プロバイオティクスと消化酵素は一緒に摂るべきでない」とDr. James Adamsが言っていたことも書いていました。私達は食事の際にグルテン・カゼインなどの有害なペプチドをアミノ酸に分解する消化酵素を子供に飲ませていますから、リーキーガット改善に特に大きな役割を果たすプロバイオティクスを消化酵素と同時に摂らせてはいけないとなると、面倒なだけではなく、効果についても心配になります。ネットなどでもっと調べたら違う意見が見つかるかもしれませんが、ここではとりあえず現時点での私なりの解決法を書かせてもらおうと思います。
まず、プロバイオティクスには数百単位の種類があります。消化酵素に対して強いもの、弱いもの、影響がないものがあるだけでなく、同じ菌でも製造方法によって作用や効果に違いがあるそうです。それぞれの菌の効果もまだ100%はわかっていません。ですから「こうすれば絶対に効果的」という摂り方はない、というより、まだ誰も知らないのではないかと思うのです。サプリに入っている菌の種類や製造法を製造元に問い合わせ、種類ごとの作用を徹底的に調べればある程度は確実なのでしょうが、そこまでやる方はまずいらっしゃらないでしょうね・・・。
私がプロバイオティクスの摂取法に関して今までに聞いたことがあるのは、
●食事と一緒だと菌が腸まで届く可能性が高い。
●胃酸による影響を受ける可能性があるため、胃液が薄まる食後のほうが良い。
●就寝前に摂ると寝ている間に作用するので効果的。
いったいどれが一番正しいのかはわかりません。結局、菌の種類によって違うし、研究者によっても言うことが違う、ということなのかもしれません。
しかし、今までに私が会ったほぼ全ての研究者が一致して言っていることもあります。
●なるべくたくさんの種類を摂ったほうが良い。
●一日数回に分けて摂ったほうが良い。
●長期にわたって摂取し続けないと効果がない。
●消化酵素と一緒に摂ると効果が薄れる。
上記をふまえ、現時点で私が個人的に良いと思う摂り方は以下のような感じです。が、みなさんもご自分とお子さんのライフスタイルに合わせて最善の方法を考えてみてください。
(1) 基本的に食事の時は消化酵素を優先して(食前に)摂る。完全にGFCFである(+その他のアレルゲンも一切含まれない)食事やおやつを食べる機会を一日1~2回作り、その際はプロバイオティクスを優先。そして就寝前もプロバイオティクスを摂る。
(2) 両方を食事の際に摂るときは、消化酵素は必ず食前、プロバイオティクスは必ず食後。
先月のARI学会では去年と同様Houston EnzymesのDr. Houstonと直接話すことができましたので、「消化酵素の効果があるのは食前だとどれぐらい前までか?」と聞きましたら、「約15分前」との返事をもらいました。これも参考にしてください。
最後にもうひとつ。どこで読んだか忘れてしまったのですが、KirkmanのPro-Bio Gold (Hypoallergenic)は消化酵素と一緒に摂っても影響がないと書いてありました。もしかするとKirkmanはその辺をしっかり考慮して製品を作っているのかもしれません。確かなことが分かれば、またご報告したいと思います。
2011/11/08 08:17 |
風邪が治らないので抗生剤を使ってしましました。腸内細菌を元に戻すにはどうしたらいいのでしょうか? |
抗生物質が腸内細菌に影響し、自閉症児のその後の認知や行動に変化が現れる可能性は確かにありますが、抗生剤を飲まなければ治らない種類の風邪もあると思いますので、医者から処方された抗生剤を使う判断をしたことで、ご自分を責めたりはしないでくださいね。
子供を病院に連れて行くとき、医者には「なるべく薬を使いたくない」と毎回はっきり伝えると良いかもしれません。その前に、親の意思を尊重してくれる医者を見つけておくことが何より大切だと思います。信用できる医者が「薬を極力使いたくない」という親の意思を受け入れた上で、それでも薬を処方する場合は、正当な理由があると判断してやはり薬を飲むべきなんだと私は思います。
一部の方々にはすでにメールに書きましたが、私は日本の小児科医の中では「薬を使わない医者」として有名な真弓定夫さんの考え方が素晴らしいと思っています。彼の本は何冊か読みましたが、「病気知らずの自然流育児」という本がシンプルで分かりやすいかもしれません。美健ガイド社が発行している真弓定夫さん監修のマンガ本も子供の食育のために買い揃えました。真弓定夫さんの本の内容で驚くのは、私がアメリカで勉強しているバイオメディカル治療と重なる部分がたくさんあること。薬より食から摂る栄養のほうが大切であることや、不自然な暮らし方がどれほど現代の病気に関わっているか、化学物質や添加物など日常生活から知らず知らずのうちに体に入る"毒"の恐ろしさ、白砂糖や牛乳、小麦製品などが実は体に良くないものであることなど、まさに自閉症の原因とバイオメディカル治療の論点です。自閉症治療の資料がほとんどない日本でバイオメディカル治療をより早く理解するためには、まずは真弓定夫さんの本(とマンガ?)を読まれると良いかもしれません。
さて、話が横にずれましたが、ここからが本題。「腸内細菌を向上させるにはどうすれば良いか?」
やはりまずはプロバイオティクスの摂取です。DANドクター達は、なるべくたくさんの種類の菌が入ったサプリを一日20~100 Billion単位で摂ることを薦めています。腸内菌を安定させるには長期の摂取、つまり途中で止めないことが大切です。摂取の注意点としては、なるべる食事と一緒に。そして"朝食と夕食"など一日数回に分けて摂るほうが効果的です。
サプリより効果があると言われているのは発酵性の食品。Billionではなく、Trillion単位でプロバイオティクスが摂れるそうです。アメリカの学会ではケフィールやヨーグルト(CFの場合、ココナッツなど乳製品を使っていない種類のもの)、ザウアークラウト(塩漬けにして発酵させたキャベツ)が例に出されることが多いです。日本の納豆が紹介されたこともあります。たぶん発酵食品である漬物や味噌、キムチなども積極的に食べると良いと思われます。
よく言われることですが、日本人が長生きなのは日ごろからたくさんの発酵食品を食べるため、腸内が健康だからでしょう。しかし、それは私達の親や祖父母の時代だけで終わってしまうかもしれません。私達の現代の食事といえば、ファミレスやコンビニ弁当、ファーストフード、菓子パン、加工食品など、添加物や化学調味料漬けのものばかりです(日本は世界一の食品添加物大国であることをご存知ですか?)。無農薬の葉野菜・根野菜から食物繊維(プレバイオティクス)をたくさん摂ったり、納豆や漬物(プロバイオティクス)、小魚(オメガ3)などと一緒にご飯とみそ汁を食べる純和食メニューも少なくなってきました。何度も話しましたが、自閉症治療を考える際、必要栄養素の摂取は不可欠です。私はアメリカに長く住んでいるので特に分かりますが、日本の食文化は本当に素晴らしい。小麦の入った醤油を除けば、日本食は自閉症治療に最適です。どうか治療だと思って、お子さん達におじいちゃん・おばあちゃんが食べていたような昔ながらの日本の食事を作ってあげてください。
あ、また話が違う方向に・・・。すみません・・・(-_-;)
先日のARI学会で腸内環境がたくさん話題になったことはすでに書きましたが、今回はプロバイオティクスに加えて、プレバイオティクスも大切であることを学びました。プレバイオティクスとは基本的に消化されない食物繊維のことで、自らが腸内の良い細菌やプロバイオティクスの栄養源となって増殖を助けます。野菜や果物、豆科食物、全穀粒などに含まれます。オリゴ糖もプレバイオティクスのひとつだそうです。上にすでに書きましたが、腸内環境を整えるには日ごろの食事で食物繊維をたくさん摂るように心がけてください。そして日本ではオリゴ糖が簡単に買えるようですから、ぜひ試されると良いと思います。
ちなみにプレバイオティクスはサプリでも出ています。ウチは学会の後KirkmanのPre-Bio Fiber を買って試していますが、しょんしょんは長期間プロバイオティクス摂取した後は便に問題がないため、玄米を少し混ぜた白米や、根菜を使った料理を普通に食べていれば必要ないような気がしています。
最後に、明らかに消化に問題があるとき(軟便や便秘が続く、食べたものが消化されずに出てくるなど)や、抗生物質を使った後の対処法ですが、栄養士のDana Laakeさんは以下のようなことを推薦されていました。ご参考までに。
●プロバイオティクスのサプリの摂取を75~100 Billionに上げる。
●ビオチンを一日20mg摂る
●DPP IV入りの消化酵素を摂る
●イースト増殖が見られるときは、S. boulardiiを1~6 Billion。
2011/08/13 02:09 |
日本で買えるプロバイオティクスはどんなものがありますか? |
ウチが今までに使ったことのあるプロバイオティックの中で、Kirkmanのプロバイオと、CulturelleはサプマートUSAで買えることが確認済みです。でも実際はこの二つの他にも良い製品はたくさんあると思いますので、各自で調べて試してみてください。
プロバイオティクスを購入するときの注意は・・・
●冷蔵保存が必要なものが良い。プロバイオティクスは温度が高いと死んでしまうので、ちゃんとした製品は冷蔵保存が必要です。アメリカの店で買うときも、品質の良いプロバイオティクスは冷蔵庫の中においてあります。家でも必ず冷蔵庫で保管すること。オンラインショップで買うときも、ちゃんと保冷剤を入れて郵送してくれるところを選んでください。
しかしCulturelleだけは例外で、一粒一粒PTP包装してあるので冷蔵保存が不要です。Culturelleはアメリカのお店でも冷蔵庫ではなく、普通の棚に並べられています。ですから外食や旅行のとき持ち運ぶのに便利。我が家は日本に行くときCulturelleだけは大量に持っていきました(日本でも買えることを知らなかったので・・・)。とはいえ、さすがのCulturelleも暑いところに置くとダメになると思うので、夏に出歩くときは保冷バックに入れています。そして家での保管もとりあえず冷蔵庫(アリゾナはものすごーく暑いので)。
●カゼインなどのアレルゲンを含んでいないことを確かめる(GFCFフリーをやっている場合)。特に日本の製品には(味をマイルドにするために?)乳成分が入っている可能性があると思います。アメリカ製品を買う場合は"Dairy Free"と書いてあるものを選んでください。カゼインフリーという意味です。
●"べジカプセル"のほうが安心。他のサプリについてもいえる事ですが、カプセル自体にアレルゲンや化学物質が使われていることがあるそうです。
●なるべくたくさんの種類のプロバイオティクスが入っている方が良い。プロバイオティクスはなるべくたくさんの種類を飲ませたほうが効果的です。一種類を数ヶ月にわたって飲ませていてもあまり効果がありません。プロバイオティクスは一度腸内に増えてしまうと、それ以上は与えても意味がないそうです。もちろん体調の変化でまたそのプロバイオティクスが腸内で減ってしまうことがあるので、同じものを再度飲ませることも必要になってきます。つまり、なくべくバラエティに富むように与えることが大切。数種類を数週間ごとに交互に与えたり、ひとつのカプセルの中にたくさんの種類が入っているものを与えたりすることで、腸内の善玉菌のバラエティが増えるというわけです。
もし日本で他に良いプロバイオティクスを見つけられない場合は、とりあえず"KirkmanのプロバイオとCulturelleを2週間ごとに変えて飲ませる"とか、"家ではプロバイオ・外ではCulturelleを飲ませる"みたいな方法でも十分なのではないかと思います。その場合、Kirkmanのプロバイオはなるべくたくさんの種類のプロバイオティクスが含まれているものが良いと思います(プロバイオにも色々種類があるみたいです)。
2011/08/10 16:54 |
息子はよくチンチンを掻く時があり、もしかしてガンジタがあるのかもしれません。それに効くようなサプリメントがあれば教えていただければ幸いです。 |
私の認識では、自閉症児のイースト菌(カンジダ)の問題は腸の中で起こるものであり、おちんちんとは関係がないと思います。自閉症児のためのバイオメディカルの検査も、たぶん腸内のイースト菌の値を見るだけだと思います。が、腸内のカンジダがおちんちんにどう影響するかは、実際私にはわかりません。掻くのはカンジダが原因かもしれないし、そうでないかもしれない。掻くのがひどくなれば、やはりお医者さんに診てもらってはっきりした原因を突きとめたほうがいいと思います。
腸内のカンジダの問題に関してだけ言えば、一番効果があるのはやはりプロバイオティックみたいです。前回のメールにも書いたと思いますが、なるべくいろいろな種類を定期的に変えて飲ませてあげると効果的です。他には、私が持っている資料にNystatin, Diflucan, MCT oil、Grapefruit seed extractなどが書いてあるので、探せるのであれば試してみても良いかも。ただ私はどれも知らないので、アドバイスはできません。NystatinとDiflucanは処方箋が必要な薬みたいな感じだけれど、どうなんだろう?
とにかく、めざすのはバナナのうんちが毎日きちんと出るようになること。うんちの状態を見れば、腸の状態がある程度わかると思うので、うんちの質と量、出る回数などはいつも気をつけてあげると良いと思います。
2011/08/10 16:48 |
プロバイオティクスが一ヶ月間様子見て変えないといけないのはどうしてでしょうか。 |
プロバイオティクス(日本では善玉菌?)にはたくさんの種類があります。一種類(もしくは数種類)を飲み続けるとそれが腸の中で増え、良い効果があると考えられていますが、一度腸内で増えてしまえば、それ以上与える必要がないそうです。つまり、必要量まで増えてしまえばそれ以上与えても意味がない、それ以上の効果は期待できないということです。もちろん続けて飲み続けても体が悪くなるわけではないですが、同じものばかりを補給するより、違う種類のプロバイオティクスを補給するほうが腸内環境をうまく整える可能性が高くなります。違うものに変えて、便や行動に悪い変化が出たと思われる場合は、前に使ったものに戻すなど、状況を見ていろんな種類を使い分けるというのが一番良い方法だと思います。
プロバイオティクスの研究は世界中でたくさん行われていますが、まだまだ全てがわかっているわけではありません。何をどれだけ飲めば効果があるかは、体調や生活習慣、食生活などによってみんな違います。だから、他のサプリ(ビタミン、ミネラルなど)と同様、色々試してみて、客観的に子供の行動や便の状態を見て種類や量を調整するしかありません。
ちなみにウチのしょんしょんは、バイオメディカルを始めたころ(1年半前)は毎日プロバイオティックを飲んでいましたが、最近は便の状態が悪くなったときしか飲んでいません。癇癪や自閉症的な行動がほとんど見られなくなってからは、毎日ちゃんと「バナナのうんち」が出ていれば、飲む必要はないと思っています。