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アメリカ発 「Autism is Treatable ~自閉症は治療可能~」の実践

これは日本で自閉症児を育てているママ達に、アメリカの自閉症治療法について情報を提供するためのブログです。メールで受けた質問への回答を載せています。
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2024/11/30
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2012/01/15
03:44
カゼイン除去を始めてカルシウム不足が気になっています。もしおすすめのものがあればおしえていただけますか?

この質問、ずいぶん前にいただきましたが、うっかり答えるのを忘れていました。すみません・・・。
 
一般的に知られているように、カルシウムは骨や歯を作るのに大切なミネラルです。神経を安定させる働きもありますから、自閉症児にとっても大切な栄養素のひとつだと言えます。カルシウム不足によって引き起こされる深刻な病気の例として、くる病、骨粗しょう症、歯周病、筋痙攣、脳卒中、心悸亢進、震え、高血圧症、不眠症、不安、脆弱爪などがあるそうです。カゼイン除去食を始めて乳製品を一切断っている方は、牛乳・乳製品以外の形でカルシウムを摂ることが必要になってくるかもしれません・・・。
 
今、"なってくるかもしれません・・・"消極的に書きましたが、それは「そもそもカルシウムを摂ることは本当に健康に必要か?」という疑問があるからです。私が今までに聞いた医師や栄養士の話の中には、カルシウムをたくさん摂る国ほど骨粗しょう症や骨折、動脈硬化性疾患が多いという驚くべき研究結果がありました。例えばアメリカ、スウェーデン、フィンランドなど、牛乳をたくさん摂る国には、骨粗しょう症や骨折が極めて多いそうです。日本も戦後、牛乳の消費量が増えるとともに骨粗しょう症が増え続けているそうです。反対に、カルシウムを少ししか摂らない植物食で生きている国はの人達は、骨がとても強いとのこと。つまり、私達は今まで「骨を強くするためにはカルシウムが豊富に含まれている牛乳や乳製品を摂るべきだ」と教育されてきましたが、実際はそうではないかもしれないということです。
 
牛乳が悪い理由のひとつとして、人間には血液中のカルシウム濃度を一定に保つ働きがあるということが関係しているようです。牛乳を飲むと血液中のカルシウム濃度が一気に上がりますが、そうすると体は一定濃度を保つために、今度は余分なカルシウムを体外に捨てる方向に働きます。そして捨てすぎて、また足りなくなる。足りなくなったカルシウムをどこから補うかというと、なんと骨から。つまり、カルシウムを摂れば摂るほど、骨からカルシウムが抜けていく、ということになるそうです。
 
このように書くと、「では、カルシウムは一切摂らないほうがいいのか?」となりますが、実際のところどうなのか、私のような人の言っている事を聞いているだけの素人には結論が出せません。ご存知の様に、世界中のほとんどの医師・研究者は「カルシウムはきちんと摂るべきだ(食事で補うべきだ)」と言っています。私が尊敬するARIの研究者・栄養士達も、食品・サプリからカルシウムの摂取を薦めている人がほとんどです。でも上記のように、そうではないと主張している研究者もいて、理由を聞くといやに納得させられてしまう・・・。結局、研究者達の間でも意見が違い、今もまだはっきりとした結論が出ていないということだと思います。私達がどう行動すべきかは、各自が何を信じるか?聞いたことをどのように評価するか?にかかってきます。
 
 
牛乳・乳製品がだめなら、小魚からカルシウムを摂れば良いのでは?と思う人がいるかもしれませんが、困ったことに、これに関しても研究者の意見が分かれます。ある研究者は「動物食はビタミンDを含まれているので、体内でカルシウムを強制的に吸収させてしまい、骨回転率が高まって骨の細胞が死んでいくので悪い」と言っています。しかし他の研究者は「ビタミンDには血液中のカルシウム濃度を一定に保ち、カルシウムが必要以上に排泄されないように調節する働くがあるので良い」と言っています。一体どちらが正しいのでしょうか・・・(-_-;)
 
ひとつだけ、おそらくどの研究者も賛成してくれるだろうと思われるカルシウムの接収法があります。それは、小松菜や大根の葉っぱなどの野菜と、こんぶやわかめのような海草からカルシウムを摂ること。私はこれまでに野菜と海草に関して悪い研究結果を聞いたことがありません。残念ながら私達が住むアリゾナでカルシウムを多く含む小松菜や大根をゲットするのは難しいのですが、海草は日本食料品店で買えるので、なるべく料理に使うようにしています。
 
カルシウム補給に関して、もうひとつ知っておいてもらいたいことがあります。それはカルシウムがきちんと吸収され働くためには、上記のビタミンDの他に、マグネシウムも大切だということ。マグネシウムが不足すると、カルシウムが骨に吸収されなくなるそうです。マグネシウムを多く含む食品は、ごま、ひじき、大豆、玄米など。他にもあると思うので、ぜひご自分でも調べてみてください。
 
上記を総合すると、カルシウムを安全な形で効率的に補給するためには、カルシウム、ビタミンD、マグネシウムを多く含む野菜と海藻類を、毎日の料理にたくさん入れ込むことだと思われます。何度も言うようですが、野菜と海草をたくさん使う日本食は本当に素晴らしい。欧米から近年入ってきたような洋食はなるべく少なくして、昔ながらの日本料理を家族みんなでたくさん食べるようにしたいものです。
 
いつもの様に非常に長い文章になっていますが・・・(-_-;) 
 
最後に自閉症治療をやっている場合、カルシウムをどう摂取すべきかについて私なりの考えを書いておきたいと思います。上記のように、我が家では海草、大豆、ごま、玄米などを使った日本食料理をたくさん作るように日々努力していますが、それに加えてカルシウム、マグネシウム、ビタミンDのサプリもしょんしょんに摂らせています。それは、バイオメディカル治療を徹底的にやると決めた以上、摂り過ぎを心配するより、必要量を摂らないために治療が遅れることの方が怖いという考えからきています。また、カルシウムの摂取が本当に骨粗しょう症や動脈硬化の原因だったとしても、まだ4歳のしょんしょんにはそんなに関係がないのでは?万が一問題になったとしても、大きくなってから対処しても遅くはないのでは?という、私個人の勝手な判断からきています。
 
しょんしょんはカルシウムとマグネシウム補給のために、Child LifeのLiquid Calcium with Magnesiumという液体サプリを一日2回、大匙1杯ずつ飲んでいます。この製品が品質上特に良いというわけではありませんが、甘いオレンジの味が強いので、一緒に摂る他のサプリの嫌な味を緩和してくれるから重宝しています。このサプリによるしょんしょんの一日のカルシウムの摂取量は約500mgです。アメリカでは4-8歳児のカルシウムのRDA(推奨栄養所要量)は800mgと言われていますから、食品から摂ることも考えると、なかなか妥当な量だと思っています。マグネシウムについては、しょんしょんは毎日サプリから約230mgを摂っていて、RDAで推奨される量の130mgを上回っていますが、栄養士のDana Laakeさんによると、治療には150mg-600mgが必要らしいので、これも妥当な量ではないかと考えています。ビタミンDに関しては、摂取の大切さと、多量に摂っても毒性の心配が少ないことを以前の記事に書きましたので、そちらを参考にしてください。
 
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