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2011/11/22 11:58 |
Syndionは今飲んでいるKirkmanのSuper Nu-Thera with P-5-P Liquidと比べビタミンB6(P5P含めて )だけが少ないようです。Syndionを飲みながら特にビタミンB6を強化する必要はないのでしょうか? |
結論から先に言いますと、特に強化する必要はないと私は思います。先日の記事にも書いたように、Syndionは他のサプリと違って成分と量が科学的調査研究の結果を元に決められています。ビタミンB6の量も、他の成分との相互作用を考慮した上でしっかりとした根拠があると思われます(10mg/2カプセル)。Kirkmanは主に自閉症治療を目的としたサプリを作っている素晴らしい製薬会社ですが、カタログなどに"成分や効果に関する科学的調査研究をしている"と書いてはいても、実際に消費者がその研究結果を見られるわけではないようです。それに比べ、YasooがSyndionを作るために参考にしているDr. James Adamsの研究は、被験者(自閉症の人達と、そうではない人達)を数十人~数百人単位で集めて行われ、詳しい研究結果は正式に論文としてまとめられ発表されています。Dr. James Adams自身も、「Syndionはたぶん科学的調査研究をふまえて作られている唯一のマルチビタミン・ミネラルだ」とおっしゃっていました。
バイオメディカルに興味を持たれた方の多くは、ビタミンB6が自閉症治療に良いことをすでにご存知のようですね。ビタミンB6の研究(実際はビタミンB6とマグネシウム摂取の研究)は、過去にたくさん行われてきました。それらの研究結果を総合すると、被験者(子供と大人)の45-50%に改善が見られたそうです。しかしそれらは全てHigh-Dose(高投与量)した場合です。多くのマルチビタミンに含まれる数十mgの単位ではありません。研究によって使用量は違いますが、例えばARI創設者のDr. Bernard Rimlandが薦めていたのは、8mg/pound/day (1日の量は1ポンドにつき8mg)だそうです(最大で1000mgまで)。例えば、16kgの3歳児に摂らせる一日の量は、16kg=約35ポンドですから、8mg X 35 = 280mgということです。私の手元にあるビタミンB6単体のサプリは、1カプセルで33.8mgですから、一日8カプセル以上摂らなくてはなりません。相当な量だと思います。つまり、マルチビタミンの中に入っているB6だけでは、研究結果と同じほどの改善を目指すことはできないということです。
しかし、ビタミンB6が自閉症治療に大きな役割を果たしていることは間違いありません。ビタミンB6は体内の100以上の酵素反応に必要です。その中にはセロトニンやドーパミンなど主要な神経伝達物質の生産、そしてデトックスに必要不可欠なグルタチオンの生産も含まれます。必ず摂ってほしいビタミンであることは確かですが、B6だけで摂るとハイパーアクティブなど行動面の問題が出ることがあるので、それを抑えるためにマグネシウム(B6の半分の量)を摂ることが薦められています。
以前の記事にも書きましたが、サプリに入っているビタミンB6には色々な種類があるようです。そのひとつがp-5-p。B6のアクティブフォームです。自閉症児はB6をサプリで摂っても体内で効率よく働くp-5-pの形に変換できないこと多いという理由で、自閉症用のサプリには使われていることが多いです。しかし184人の自閉症児を使って行われたp5-pとPyrodoxine HCIを比べた過去の研究では、p-5-pを摂った子供の10%に悪影響(行動の悪化)が出たのに対し、Pyrodoxine HCIを摂った子供には誰一人悪影響が出なかったそうです。ですからp-5-pが良いと一概には言えません。無難なのはP-5-pとPyrodoxine HCIの両方が入っているマルチビタミンを選ぶことだと思います。
ビタミンB6+マグネシウム高投与量治療を試してみたい方のために、Dr. James Adamsが提案されていることを書いておきます。テスト期間としては2ヶ月ぐらいを目安に1mg/poundから初め、徐々に8mg/poundまで増やしていくと良いとのこと。B6は副作用が出ることは稀で、基本的にとても安全だそうですが、上記の研究のような悪影響の可能性を考えるとPyrodoxine HCIを先に試し、その後P-5-pも加えるというのが無難なようです。B6の半量のマグネシウムも一緒の摂ることを忘れずに。
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