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2011/11/24 12:42 |
SyndionにはビタミンAとDが入っていますが、DHAなどすでにAやDが入っているサプリと併用して飲んで問題ないですか?AとDは体に蓄積されるから摂り過ぎに注意ですよね? |
私も以前は「ビタミンAとDは脂溶性で体に蓄積されるから気をつけないと!」と思っていました。でも学会やワークショップでドクター達の話を聞くにつれ、考えが変わってきました。現代人、特に自閉症児は、これらのビタミンが足りていないために問題になっていることの方が多いそうです。
特によく聞くのが現代人のビタミンD欠乏の問題。去年アメリカではThe Vitamin D Solution (Michael F. Holick, Ph.D., M.D.著)という本がすごく話題になりました。現在アメリカだけでも2億人がビタミンD不足であり、D不足は日ごろの疲労感をはじめ、癌、心臓病、糖尿病、骨粗しょう症などの慢性病に繋がるにも関わらず、D摂取の重要さに気が付いている人は非常に少ないといったようことが書かれてあります。
自閉症学会でもD不足についてはよく話されます。D不足は発達障害にも関わっているだけでなく、他の栄養素の体への吸収力にも影響するので、絶対に必要不可欠なビタミンだそうです。ドクター達が推薦する必要摂取量も年々上がってきています。例えば2007年に書かれたDr. James Adamsの文献には60ポンド(約27kg)の自閉症児に150 IU/日(上限は2000IU)が薦められていましたが、今年のARI学会でDana Laakeさんが薦めていたのは、子供には400-1000 IU/日(上限は2000IU)、大人には1000-7000 IU/日(上限は50,00 IU)。太陽の日に当たる時間が短い人、60歳以上の人、肌の色が黒い人は、更に多くのD摂取が必要とのことです。また、現代のビタミンD研究の父と呼ばれているDr. Michael Holickが上記のThe Vitamin D Solutionという本で薦めているのは、子供も大人も毎日最低1000-2000 IUをサプリで摂ること。Dr. Holick自身が毎日摂っているのは、マルチビタミンから400 IU、ビタミンD単体のサプリから2000 IU、3杯のミルクから300 IUの合計2700 IUだそうです。摂り過ぎの毒性が気になるところですが、Dr. Holickの研究によると10,000 IU/日を5ヶ月間続けて摂っても大丈夫だとのこと。中毒作用が出るのはたぶん30,000 - 50,000 IUを数ヶ月から数年続けて摂ったときだそうです。Dr. AdamsとLaakeさんも同じようなことを話していらっしゃいました。
SyndionにはビタミンDが2カプセルに250 IU入ってます。これでは足りないぐらいですがら、Omega3(DHA/EPA)や他のサプリ・食品から更に摂ったほうが良いです。ちなみにサプリのビタミンDの種類はD3でなけらばなりません。D2はInactive Formで、効果が劣りますので薦められません。
次にビタミンAの適用量ですが、Dana Laakeさんによると3歳で1000 IU/日(上限は2000 IU)、4歳だと1320 IU/日(上限は3000 IU)だそうです。でもビタミンAがベータカロチンの場合は(←いつも必ずどの種類のビタミンAかラベルを確認してください)有害ではないのでそんなに上限を心配しなくて大丈夫です。Syndionは一日2カプセルに1625 IU入っていますが、その85%がベータカロチンなので安心です。
つまり、ビタミンAもDもきちんと取る事がとても大切です。摂り過ぎは上記のようにほとんど気にする必要はありません。摂り過ぎより、しっかり摂らないことの方が怖いです。KirkmanはAとDだけを除いたNu-Thera w/o Vitamin A & Dというマルチビタミン・ミネラル剤を出していて、たくさんの自閉症児が飲んでいるようですが、今となっては本当にそういうものを作る必要があったのか、ちょっと疑問に思っています。
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