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アメリカ発 「Autism is Treatable ~自閉症は治療可能~」の実践

これは日本で自閉症児を育てているママ達に、アメリカの自閉症治療法について情報を提供するためのブログです。メールで受けた質問への回答を載せています。
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2011/11/30
14:19
Lカルニチンの効果や副作用、一緒に取った方が良い栄養素があれば教えていただけますか?また、LカルニチンよりアセチルL-カルニチンの方が効率よく吸収されるのでしょうか?

Lカルニチンを使った自閉症治療の研究は今までほとんどなかったようですが、今年の夏Lカルニチンサプリ摂取の有効性を示した研究結果が発表されたので、それを何人かの方にお伝えしてありました。
 
その研究論文はコレ↓
Geier DA, Kern JK, Davis G, King PG, Adams JB, Young JL, Geier MR, A prospective double-blind, randomized clinical trial of levocarnitine to treat autism spectrum disorders. Med Sci Monit 2011 Jun 1;17(6):PI15-23.
 
カルニチンは体内(肝臓や内臓)で作られる物質で、脳と体のエネルギー源であるATP(アデノシン三リン酸)の生産を助けるために脂肪酸をミトコンドリアに送る働きをしています。過去の自閉症治療の研究では、自閉症児はミトコンドリア機能が低下していること、ATPのレベルが低いこと、カルニチンのレベルも低いことなどが発表されてきました。そこで、実際にカルニチンのサプリを一定期間自閉症児に与えたらどうなるかをこの研究で調査したそうです。
 
この研究では30人の自閉症の被験者(3~10歳)を二つのグループに分け、一つのグループだけにLカルニチンのサプリ(50 mg/kg/day)を3ヶ月間与えた後、二つのグループの自閉症重症度を比較しました。すると、Lカルニチンを摂ったグループは認知と筋力が目立って向上し、Childhood Autism Rating Scale (CARS)で自閉症重症度が著しく減少したそうです。またAutism Treatment Evaluation Checklist (ATEC)においても、知覚と認知度が向上していたそうです。また、コエンザイムQ10、NADH、Ribose、マルチビタミン・ミネラルなどミトコンドリア機能を向上する他のサプリと一緒に摂ると更に効果が高まるのではないかと期待されています。
 
この研究と同量のLカルニチンを摂るのなら、例えば13kgの3歳児が一日に摂る量は、50mg X 13kg = 650mgと、結構な量になります。しかし他のサプリと同様に、実際は子供によって必要量は違うはず。本当なら適量を指示してくれる自閉症治療専門の医師か栄養士が日本にもいれば良いのですが、現状では全く期待できませんよね・・・。
 
上記の研究結果を知った後、しょんしょんにはアセチルLカルニチンのサプリを飲ませています。量はとりあえず一日1カプセル=250mg。しょんしょんの場合はコエンザエムQ10やマルチビタミン・ミネラルを含め、ミトコンドリアに良いサプリを他にも摂っていますから、これぐらいの量で十分効果があるのではないかと勝手に考えています。
 
アセチルLカルニチンとは、Lカルニチンから合成されて腎臓や肝臓、脳内で作られる物質。サプリで摂るにはLカルニチンよりアセチルLカルニチンの方がBlood-Brai Barrier(血液脳関門)を通過しやすいので良いそうです。アセチルLカルニチンは神経伝達物質であるアセチルコリンの生産を促し、脳機能を向上に役立つという意味でも摂取する価値があるかもしれません。
 
Lカルニチンのサプリは比較的安全性が高く、上記の研究のように一定期間多めに摂ったとしても、採血検査で腎臓や肝臓機能に悪影響を与えたというような結果は一切見られなかったそうです。しかし摂取期間中に短気になったりお腹の調子が悪くなったといったマイナーな副作用は見られたとのことですから、多少は注意が必要かもしれません。
 
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